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プラントエンジニア

J.M.
エンジニアリング事業部門 CWDセンター
プロジェクト推進部 技術室
2019年9月入社
前職: 化学メーカーのプラントエンジニア


社会貢献度の高い化学兵器処理事業。

当社のCWDセンターは、化学兵器の処理事業を国内外で手掛けています。私も入社前までは、神戸製鋼所がそんな事業を手掛けていることをまったく知りませんでした。センターの募集を知った時に、世界でも珍しい特殊技術を有していること、兵器を安全に処理することで世界に貢献できる影響力の大きさに惹かれて、その一員になりたいと入社しました。

私は大学で化学を専攻し、化学メーカーにプラントエンジニアとして就職。入社1年目に新技術導入のため極寒のサンクトペテルブルクに長期出張し、その後も日本全国を飛び回りながら新技術を研究開発する仕事は面白かったのですが、お客様から遠い立ち位置のため、自分が何のために仕事をしているのか意義が見いだしづらいという悩みがありました。そこで、次はもっとお客様に近いところでエンジニアリングの仕事がしたいと考え、転職を決意。神戸製鋼所は鉄の会社のイメージしかありませんでしたが、鉄の会社がエンジニアリングをやっていることに興味を持ちましたし、何よりもCWDセンターの事業に携われることが、大きな決め手になりました。

神戸製鋼所は堅い会社と思われがちですが、実際に働いてみると、全くそんなことはなく、むしろフランク過ぎるくらい。若手でも、意見が頭ごなしに否定されたことは一度もありませんし、一人ひとりの想いを尊重してくれる会社だと感じます。入社後すぐに「実際のプラントを自分の目で見たい」と私が希望した時も、入社2週間目に播磨工場へ、その後中国にも1ヶ月間行かせてもらい、実際に化学兵器処理の一連の流れを見学。リアルな現場をみたことで、ここはしんどい作業だから改善が必要だというポイントもわかり、その後の仕事に役立ちました。

設計から操業、メンテナンスまで携わるので喜びが大きい。

前職では設備を納入した後はお客様との関わりが少なくなるので、自分の設計が正しかったのか見えにくく、お客様からの連絡があってはじめて間違いに気づくことが多かったのですが、今のCWDセンターでは設計から、操業、メンテナンスまで一貫して行っています。現場をみながら改善が必要な点をリアルに抽出できますし、「ここは良かった」「ここは前より改善されている」という声が聴けるのも、このセンターならではの魅力だと思います。

化学兵器を処理することは技術的に難しく、爆発物や危険な化学物質を安全に処理するのが大前提。そこを考えるのがすごく難しくて、だからこそやりがいを感じます。当社は現在、ヨーロッパや中国で事業を展開しており、私がメインで担当しているのはフランス。入社2年目に、技術指導員として1年ほど駐在し、お客様の操業をサポートしました。

フランスの現場で難しかったのは私たちの設備だけでなく、お客様の設備も組み合わせたプラントだったこと。フランスは、ロボットを使って機械的に作業することで安全性を保つという思想が強く、日本や中国でやっている設備と違って特殊な設計になります。自動化ゆえの難しさがあり、機器やプログラムの動作が悪くなれば、日本にいる機器や電気のエンジニアに遠隔で支援してもらって改善し、プロセスに問題があれば私の専門領域なので設定値を変えるなどの対策を実施。緊迫感の中でも、国や会社を超えてみんなで協力しあい、トラブルを乗り切ることができたのは、貴重な経験でした。

専門性を高め、プロジェクトを推進する立場へ。

一番嬉しかったのは、お客様でもあり、仲間でもあるフランスのメンバーから、心からの「Merci(ありがとう)」の言葉をもらったこと。日本人は私と先輩の二名だけで、お客様に近いというより、どっぷりお客様のなかに浸かって一緒に取り組んだ1年でした。私がフランス語で話せるのは「こんにちは」、「ありがとう」だけ。通訳もいましたが、技術的な話はホワイトボードに絵をかいて一生懸命に説明。理解してもらい、いい方向に進んだ時は、小さいことですが達成感は大きかったです。

フランスの操業も安定してきたので2022年に帰国。その後は、化学兵器処理に関する国際会議に出席し、化学兵器処理の実績を報告するという貴重な経験も積み、現在は、国内の新規案件獲得のための準備を進めています。設計、操業計画、設備保全、お客様との折衝、新規案件の獲得のための入札対応など様々な業務があり、自分の意思があれば、やれない仕事はないくらい幅広い仕事を経験できるのも魅力。また、エンジニアリング事業部門での情報交換も盛んで、定期的に勉強会も開催しているので、製鉄など他のメニューのプロセスを知ることで、常に新しい気づきをもらっています。

直近の目標は、化学の知識だけでなく、構造や材料の知識などを深めていくことと、もっと語学力を身に付けることです。CWDセンターは私のように化学出身だけでなく、機械や材料の出身者、原子力や安全関係に詳しい人など、各分野のスペシャリストが集う専門家集団。みんなの専門性を吸収しながら知見を広め、将来はプロジェクトをまとめる立場になりたいと思っています。