キャリア採用特設サイト

生産技術

M.H.
機械事業部門 生産企画部 生産技術室
2020年10月入社
前職:自動車部品の設計


現場に近い、課題解決型の仕事に携わりたい。

大学では材料工学を専攻し、自動車部品会社に就職。大学で学んだ知識を活かせる材料系の開発、または製造現場に近い生産技術として、例えば熱処理などの観点で課題解決につながる仕事に就きたいという希望がありましたが、最初の配属は設計職でした。材料選定や強度計算などもしましたが、基本的にはCADでいかに速く作図するかが大切でした。

製品の構造を決定する重要な仕事ではありましたが、私の志向は違っていました。もっと現場に近いところで仕事をしたいと考え、異動も難しかったことから転職を決意。早い段階で、新しい場所で自分のやりたい仕事をしたいと転職エージェントに登録し、紹介されたのが神戸製鋼所でした。

私は東京出身。神戸製鋼所は関西の会社というイメージがあり、事業については詳細に知らなかったのですが、企業研究していくと事業分野が広く、溶接技術も強いということを知り、面白そうだと感じました。また、募集していたのが、溶接施工法の開発や溶接施工要領書のレビューなどを行う生産技術の仕事。大学で学んだ金属の知識と前職で培った設計の知識を活かしながら、現場に近いところで仕事ができるので、まさに自分の希望どおり。勤務地の高砂エリアは、実際に住んでみると三宮や大阪にもアクセスが良く、商業施設もあり、住みやすい街でした。

理論とノウハウの両方を活かす。

入社後は、溶接技術チームに配属されました。最適な溶接前形状や溶接条件を検討して、溶接施工法を開発したり、溶接施工要領書が規格を満たしているかのレビューを担当。溶接技術には理論と現場のノウハウの両方が必要であり、両者を活かして課題解決する点が面白いです。

例えば、かなり以前に作った製品があり、それと同様のものを作ってほしいという依頼がお客様からありました。昔の工法では、いまの品質の基準を満たさない可能性がありましたので、新しい溶接施工法を開発。溶接前形状、溶接方法の種類、電流・電圧など様々なパラメータがあり、どう設定するのか悩みました。教科書的にはある程度適する工法の目途が付くのですが、実際の最適条件はテストを繰り返して模索していく必要があります。何度も検証を重ねて、最終的には求められる品質基準を満たす工法を確立。製品の製作も成功し、無事に出荷できたことが嬉しく、一つ自信になりました。

工場全体に大きな影響を与える。

入社2年目からは、生産開発チームに異動し、モノ作りに関わる技術の開発を担っています。新しい製品の作り方や、既存の製品でもより安く速く品質が良いものを作れるような方法を考え、テストし、製造方法に適用する仕事です。また、製品製作時に不具合が発生したときの原因究明と対策立案、改善活動も重要な役割です。

いまメインで取り組んでいるのは、もう何十年間も高砂製作所の先輩たちが追求してきたテーマ。樹脂を押し出してペレット状にする機械があるのですが、最後の押し出す工程に用いられる部品の製造難度が非常に高く、当社の品質基準を安定的に満たすことが本当に難しい。新仕様の製品を作るときのみならず、これまで定期的に作ってきた仕様の製品においても、熱処理や溶接などの工程で度々問題が生じます。その解決の際にはこれまで培ってきた機械と材料の知識をフル活用できるので、やりがいが大きいです。

製造方法や作り方のルールを変えることは、工場全体に影響を及ぼしますので、他の部署の協力がないと私一人では何もできません。新しい工法や進め方にする意義や予測される成果・リスクなどを自分で論理構成し、周囲にわかりやすく説明して協力してもらう必要があります。入社前と比べて、自分が主体となって周囲を巻き込んで仕事を推進できるようになったことに成長を感じます。

生産開発を行う際は、目的、目標、開発手法、経済効果などを記載して予算を申請します。自分が開発した工法で期待通りの成果が得られた時は、機械事業部門や会社に貢献できたという点で大きな達成感が得られる瞬間です。神戸製鋼所には、まだ活用できるノウハウが多くあると思いますので、私自身もっと幅広い知識を身に付けていきたい。そして、会社の外でも日々技術は進化していますので常にアンテナをはり、活用できる技術はどんどん取り入れ、今後も高品質な製品を速く安く作る方法を追求していきたいです。